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始業式の私の話の続きです。
1.本物のあこがれを探そう。2.感情を鍛えよう。
最後にそのために3.「経験を共有しよう」という話をしました。
冬休みにチャールズ・テイラー『今日の宗教の諸相』(岩波書店)を読んでいて「経験はそれが共有されているという事実によって、何か別のものに変化するのである」(同書26頁)という文に目が留まりました。テイラーさんはカナダの学者で、アイスホッケーの観戦がお好きなようです。経験が共有によって変化する実例として、地元チームを応援しているときに覚える「連帯しているときに生じるある種の感情」を挙げています。
思うに、私たちにとって「経験を共有すること」は簡単ではありません。一人ひとりの違った人格が同じ経験をするには、同じ考えを持ったり、同じように感じたり、同じように努力する必要があるからです。
新学期にあたり、私が生徒諸君にお願いしたいのは「学校の経験をできるだけ沢山共有しよう」ということです。まずは一緒に「授業を受ける」経験が共有されること。それ自体、難しい内容を共有するには準備と努力を要することです。そして、部活や行事や掃除当番や中間体操。これらの経験もできるだけ共有して欲しい。それによって、それぞれの経験は「何か別のものに変化する」のです。その積み重ねが栄光学園の文化や伝統を創り上げてきました。今の栄光学園はとてもよい学校だと思います。でも、まだできることはある。(MAGIS)
2025年も皆でよい一年にして行きましょう。(始業式の話は以上です)